ルーターにVPNを設定する方法

ルーターにVPNをインストールするのは個人でも比較的簡単で、得られるメリットは非常に大きいです。本記事では、その手順をステップバイステップでご紹介します。また、VPNルーターを使用する重要性について説明し、さらに強力なセキュリティを実現するためのAircove（世界初のVPN保護を内蔵したWi-Fiルーター）についてもご紹介します。

目次
VPNルーターとは？
VPNルーターの仕組み
VPNルーターの種類
ルーターがVPNに対応しているか確認する方法
ルーターにVPNを設定する方法
ルーターがVPNをサポートしていない場合
VPNをルーターに設定するメリット・デメリット
Aircove VPNルーターを入手する
VPNルーターを最大限に活用する7つのヒント

VPNルーターとは？

VPNルーターとは、簡単に言うとVPNサーバーに接続するように設定されたルーターのことです。これにより、ルーターに接続するすべてのデバイスがVPN暗号化とIPアドレスの変更の恩恵を受けられます。通常VPNをインストールできないデバイス（スマートTV、IoTデバイス、ゲーム機など）でもVPNの保護を受けることができます。

VPNルーターを使用すれば、自宅のネットワーク全体を保護できます。デバイスをVPNルーターに接続すると、すべての通信が暗号化され、VPNサーバーを経由して送信されます。これにより、政府やISP、その他の第三者がオンライン活動を監視することができなくなります。

VPNルーターの仕組み

VPNルーターは、インターネットトラフィックを暗号化し、VPNサーバーを経由して目的のウェブサイトにアクセスします。これにより、本来のIPアドレスが隠され、オンライン活動の追跡が困難になります。

例えば、VPNを使用せずにウェブサイトにアクセスすると、ISP（インターネットプロバイダー）が接続を管理し、ユーザーごとに固有のIPアドレスを割り当てます。ISPは、ユーザーの閲覧履歴を監視し、そのIPアドレスと関連付けることができます。

一方、VPNを経由してインターネットに接続すると、デバイスやルーター上のVPNアプリがVPNサーバーとの間で安全な接続を確立します。ISPは依然としてトラフィックを通しますが、暗号化されているため内容を読むことができません。ウェブサイト側では、ユーザーの本来のIPアドレスではなく、VPNサーバーのIPアドレスのみが認識されます。このIPアドレスは定期的に変更され、他のVPNユーザーとも共有されるため、匿名性が向上します。

VPNルーターの仕組みを理解し、その利点を知るための重要な概念を詳しく見ていきましょう：

ルーターの基本機能

VPNルーターは基本的には通常のルーターと同じように動作します。ローカルネットワーク（LAN）をインターネットに接続し、デバイス間のデータの流れを管理します。また、ネットワーク上のデバイスにローカルIPアドレスを割り当てます。

プロキシ機能

VPNサーバーは、ユーザーのウェブ活動を代理するプロキシとして機能し、本来のIPアドレスをVPNサーバーのIPアドレスに置き換えます。これにより、訪問先のウェブサイトにはVPNサーバーの情報しか表示されず、オンライン活動を追跡されにくくなります。

動画を見る: プロキシとVPNの違いとは？

VPNプロトコル

VPNプロトコルは、デバイスがVPNサーバーに接続するための仕組みです。VPNルーターは、OpenVPN、L2TP/IPSec、PPTP、そしてExpressVPN独自のVPNプロトコル Lightwayなど、さまざまなVPNプロトコルをサポートしています。プロトコルの選択は、速度、セキュリティ、特定のネットワーク環境への適応性を決定する重要な要素です。

設定

VPN接続をセットアップするには、VPNサーバーのアドレス、認証情報（ユーザー名・パスワードや暗号の鍵）、および使用するVPNプロトコルをルーターに設定する必要があります。

認証

VPNクライアント（ルーター）とVPNサーバーの間で安全な接続を確立するために、認証プロセスが行われます。このプロセスにより、双方が正規の通信相手であることを確認し、不正なアクセスを防止します。

トンネリング

VPNは、デバイスまたはルーターとVPNサーバーの間に暗号化された「トンネル」を作成し、データを安全に送信します。これにより、第三者による盗聴や改ざんを防ぐことができます。

動画を見る: VPNのトンネリングと暗号化の仕組み

VPNルーターの種類

VPNルーターには、VPN機能を内蔵したルーター、VPNソフトウェアをインストールできる互換ルーター、既存のネットワークとシームレスに連携するVPNルーターボックスなど、さまざまな選択肢があります。
主なVPNルーターの種類を3つご紹介します：

ルーターがVPNに対応しているか確認する方法

すべてのルーターがVPNに対応しているわけではないため、VPNをインストールする前に互換性を確認することが重要です。

ルーターがVPN対応かどうかを確認する方法：

1. ルーターのマニュアルを確認する：付属のマニュアルにVPN互換性についての記載があるか確認してください。
2. オンラインで検索する: ルーターのマニュアルがない場合、ルーターモデル名と「VPN互換性」を検索すると情報が見つかることが多いです。
3. VPN機能搭載のルーターを探す: Aircoveは、VPN機能を標準搭載したExpressVPNのルーターで、ソフトウェアのダウンロードが不要（ただしサブスクリプションは必要）です。
4. VPN対応ルーターのリストを確認する: 一部のVPNプロバイダーは対応ルーターのリストを提供しています。例えば、以下のルーターはVPNに対応している可能性が高いです：
   • Asus RT-AC56(U/R/S)
   • Linksys WRT32X
   • Netgear R6300v2
   • Netgear Nighthawk R6700v3

それでも不明な場合は、ルーターのメーカーまたはVPNプロバイダーに問い合わせて確認してください。

ルーターにVPNを設定する方法

ルーターにVPNソフトウェアをダウンロードする前に、VPN機能を搭載したルーターを購入することも選択肢の一つです。ExpressVPNユーザーには、ExpressVPN機能と多くのセキュリティ機能を備えたAircoveルーターをおすすめします。設定はわずか5分で完了します。

既存のルーターが対応している場合、ExpressVPNソフトウェアをインストールするのもコストを抑える方法です。 ExpressVPNが対応しているルーターの一覧はこちらです。

このガイドでは、Netgear Nighthawk R6400v2ルーターを例にVPNの設定手順を説明します。他のルーターでは詳細は異なる場合がありますが、基本的な手順は同じです。 あなたのルーターモデルに合わせた手順はこちら。

事前準備

1. 上記の通り、すべてのルーターがVPN対応ではないため、最初に互換性を確認してください。
2. ルーターの電源を入れ、インターネットに接続してください。
3. セットアップを行うモバイルデバイス（PC、ノートPC、スマートフォン）をルーターのWi-Fiに接続してください。

ステップ1: ルーターのファームウェアを開く

まず、ブラウザでルーターのファームウェアを開きます。ほとんどのルーターはデフォルトのIPアドレスとして192.168.1.1を持っています。このアドレスをURLバーに入力すると、ルーターの設定画面が開きます。ルーターのIPアドレスがわからない場合は、コマンドプロンプトを開き、ipconfigと入力してください。「Default Gateway」の項目にルーターのIPアドレスが表示されます。

ステップ2: VPN設定を探す

VPN設定の場所はルーターのモデルによって異なりますが、一般的にはルーターのファームウェア内の詳細設定（Advanced）またはセキュリティ（Security）セクションにあります。

例えば、Netgearのルーターの場合、詳細設定（Advanced）タブを選択し、管理（Administration）へ進み、ルーターアップデート（Router Update）を選択する必要があります。

ステップ3: VPNプロバイダーを選択する

VPNを設定するには、まずVPNの認証情報を取得する必要があります。ExpressVPNユーザーは、ルーターインストールガイドを確認し、ファームウェアをダウンロードできます。

VPNプロバイダーによっては、特定のファームウェアをダウンロードしてルーターにアップロードすることで、VPN機能を有効にできる場合があります。例えば、ExpressVPNのユーザーであれば、アカウントにログインし、ルーターインストールガイドに進み、ドロップダウンメニューからルーターモデルを選択し、ファームウェアをダウンロード（Download Firmware）をクリックするだけです。

ステップ4: VPNサービスを有効にする

VPNの認証情報を取得し、ルーターのファームウェア設定でVPN設定オプションを見つけたら、VPNを有効にする必要があります。これにより、ルーターがVPNサーバーに接続できるようになります。通常、VPNを有効にする（Enable VPN）というボタンやチェックボックスをクリックすることで有効化できます。また、VPNファームウェアをルーターにアップロードする必要がある場合もあります。

例えば、Netgearルーターの場合、参照（Browse）ボタンをクリックして、VPNプロバイダーから提供されたファームウェアをアップロードします。

ファームウェアのアップロードが完了すると、ルーターが再起動する可能性があります。その後、VPNプロバイダーの指示に従って、ルーターのVPN設定を完了してください。

例えば、ExpressVPNのファームウェアをルーターにアップロードした後、ExpressVPNルーターセットアップサイトにログインし、画面の指示に従う必要があります。

上記の手順が完了したら、VPNサービスのルーターサイトを使用してVPNに接続してください。

ステップ5: VPNが正常に動作しているか確認する

VPNを有効にしたら、接続が正常に機能しているかテストすることをおすすめします。Googleで「what’s my IP」と検索するか、whatismyipaddress.comなどのIPアドレス確認サイトを使用してください。表示されるIPアドレスが自宅のIPアドレスと異なっていれば、VPNが正しく動作していることを示しています。

ルーターがVPNをサポートしていない場合は？

ルーターがVPNをサポートしていない場合、ファームウェアのアップグレードによってVPN対応にすることが可能ですが、この作業は複雑で技術的なスキルが求められます。そのため、VPN機能を標準搭載した新しいルーターを購入する方が簡単で確実な選択肢となる場合があります。

VPN用のカスタムファームウェア

VPN用のカスタムファームウェアをインストールするには、ルーターのデフォルトファームウェアをVPN向けに設計されたサードパーティ製ファームウェアに置き換える必要があります。特に人気のある選択肢として、DD-WRTとTomatoがあります。これらはオープンソースソフトウェアをサポートしています。

• DD-WRT: 無料のオープンソースファームウェアで、多くのルーターにインストール可能。VPNサポート、ペアレンタルコントロール、ポートフォワーディングなど、多機能が特徴。
• Tomato: DD-WRTほど広く対応していないが、複数のVPNプロトコルをサポートし、使いやすいインターフェースとパフォーマンス重視の設計が特徴。

他にも、OpenWRTやFreshTomatoなどの選択肢もあり、それぞれ異なるメリットがあります。

VPN用カスタムファームウェアのインストール手順

1. ルーターと互換性のあるカスタムファームウェアを見つける。
2. カスタムファームウェアをPCにダウンロードする。
3. ルーターをイーサネットケーブルでPCに接続する。
4. ルーターをファームウェア更新モードで起動する。
5. カスタムファームウェアをルーターにフラッシュ（書き込み）する。
6. VPN用に設定を構成する。

注意: カスタムファームウェアのインストールはルーターの保証を無効にする可能性があるため、不安な場合はメーカーに相談してください。

DIYルーター（x86 PC + DD-WRT）

技術に詳しい方であれば、古いx86 PCをルーターとして再利用し、ネットワークポートを追加してDD-WRTをインストールすることが可能です。この方法は手間がかかるものの、非常にカスタマイズ性の高いルーター環境を構築できます。ただし、技術的な知識が必要なため、誰にでも適した方法ではありません。

ルーターにVPNを設定するメリット・デメリット

VPNをルーターに接続する方法を理解したところで、そのメリットとデメリットを詳しく見ていきましょう。

Aircove VPNルーターを入手する

ルーターへのVPNインストールの技術的な部分が難しく感じる場合、より簡単な方法があります。それが、Aircove VPNルーターです。Aircoveは複雑な設定を排除し、シンプルなセットアップを実現しています。また、従来のVPNルーターとは異なり、AircoveはExpressVPN機能を標準搭載しています。ルーターを接続し、アカウントにログインするだけで、すべてのデバイスでExpressVPNのメリットをすぐに利用できます。

Aircove VPNルーターを選ぶ10の理由

1. 簡単なセットアップ

Aircoveはわずか5分で設定完了。技術的な知識がなくても、簡単に使用できます。

2. すべてのデバイスを保護

スマートTV、ゲーム機、スマート家電など、VPN設定が難しいデバイスでもAircoveなら簡単にVPNの保護が可能です。

3. 高速かつ安定した接続

AircoveはWi-Fi 6対応で、高速で安定した通信を実現。5GHz帯で最大1,200 Mbps、2.4GHz帯で最大600 Mbpsの速度を提供し、4Kストリーミングなどもスムーズに楽しめます。

4. 広範囲のカバーエリア

最大約150㎡のエリアをカバーし、安定したWi-Fiを提供。

5. プライバシー強化

Aircoveはすべての通信を暗号化し、ISPや第三者によるオンラインアクティビティの監視を防ぎます。

6. カスタマイズ可能なVPN設定

Aircoveのデバイスグループ機能を使えば、デバイスごとに異なるVPNロケーションを設定可能です。

7. セキュリティと保護

Aircoveはセキュリティを最優先に設計されています。Cure53によるセキュリティ監査を受けており、自動アップデートで最新のセキュリティ対策を維持します。また、VPN接続が切れた際にデータ漏洩を防ぐ「VPNキルスイッチ」も搭載しています。さらに、ペアレンタルコントロールや広告ブロックなどの高度な保護機能も内蔵されています。

8. 脅威マネージャー

AircoveのThreat Manager機能により、アプリやウェブサイトが悪意のある第三者と通信するのを防ぎます。定期的に更新されるブロックリストが、新たな脅威からの保護を強化します。

9. 自動アップデート

Aircoveは自動的に最新のセキュリティパッチや機能改善を適用し、手動での更新不要でネットワークの安全を確保します。

10. 24時間365日のサポート

ExpressVPNは24時間365日、ライブチャットおよびメールサポートを提供しています。必要なときにすぐにサポートを受けられます。

Aircove Go：旅行者におすすめのVPNルーター

Aircove Goは、Aircoveのすべての利点をそのままに、手のひらサイズで持ち運びに適した旅行者におすすめのVPNルーターです。空港やホテルなどの公共Wi-Fiを利用する際、Aircove GoをWi-Fiネットワークに接続するだけで、すべてのデバイスがVPNの恩恵を受け、強力な暗号化や位置変更を利用できます。AircoveルーターのVPN機能を使用するには、ExpressVPNのアクティブなサブスクリプションが必要です。

VPNルーターを最大限に活用するための7つのヒント

VPNルーターを使用すると、自宅のネットワーク全体を保護できます。自宅で仕事をする場合でも、映画をストリーミングする場合でも、オンラインゲームをする場合でも、VPNルーターはすべてのインターネットトラフィックを暗号化し、個人情報を守ります。

VPNルーターを最大限に活用するための7つのヒントを紹介します。

1. 最寄りのVPNサーバーに接続する: 最も近いVPNサーバーに接続すると、最適な速度とパフォーマンスを確保できます。どのサーバーが最適かわからない場合は、VPNプロバイダーのウェブサイトで確認してください。
2. 二重VPNは不要: ルーターとデバイスの両方でVPNを使用する必要はありません。一方が優先されるため、ルーターまたはデバイスのどちらか一方でVPNを有効にしましょう。
3. 適切なプロトコルを選択する: VPNプロトコルは、速度やセキュリティ基準に影響を与えます。WireGuard、IKEv2、OpenVPN、ExpressVPNのLightwayなどが推奨されます。
4. 無料VPNには注意: 無料VPNは、セキュリティや信頼性に欠けることが多く、アクティビティを記録している可能性もあります。プライバシーを重視し、シームレスな体験を求めるなら、信頼できる有料VPNを選びましょう。
5. ルーター設定ページをブックマークする: VPNルーターの設定ページをブックマークしておくと、設定変更が必要なときにすぐにアクセスできます。ExpressVPNルーターの場合、設定サイトはexpressvpnrouter.comです。
6. VPNルーターのソフトウェアを最新に保つ: VPNルーターのファームウェア更新には、セキュリティパッチやパフォーマンス向上が含まれることが多いため、可能であれば自動更新を有効にしておきましょう。
7. VPNルーターのパスワードを強化する: VPNルーターは、自宅のネットワーク全体のゲートウェイです。不正アクセスを防ぐため、強力なパスワードを設定しましょう。