ルーターの選び方

家の端でWi-Fiの電波が弱く、ビデオがずっとバッファリングしているのにうんざりしていませんか？適切なルーターを選べば、家のWi-Fi環境が劇的に改善されます。このガイドでは、家庭用ルーターを選ぶ際に高速で、広い範囲をカバーし、必要な追加機能を備えたルーターの選び方を紹介します。これにより、シームレスで安全なオンライン体験が可能になります。

ジャンプ先…
どのようなルーターが必要ですか？
予算を検討する
ISPとの互換性を確認する
速度サポートを確認する
Wi-Fi規格の説明
ワイヤレスプロトコルを見る
メッシュWi-Fi、エクステンダー、またはパワーラインアダプターの利用
ルーターのセキュリティ基準を検討する

どのようなルーターが必要ですか？

ルーターを決定する前に、使用する場所や用途に応じて、自分のニーズを特定する必要があります。

• ルーターの用途：Wi-Fiを主に何に使いますか？ 例えば：
  • 基本的なブラウジングとメール：軽くインターネットを使うには、基本的なルーターで十分です。
  • HDビデオのストリーミング：バッファリングなしで快適にストリーミングできるように、少なくとも50Mbpsを処理できるルーターを探しましょう。
  • オンラインゲーム：ゲーマーは低遅延（信号の遅延、低レイテンシ）のルーターが必要です。ゲームトラフィックを優先するQuality of Service（QoS）などの機能を持つものを探しましょう。
  • 4KストリーミングとVR：このような帯域幅を大量に消費する活動には、Wi-Fi 6に対応し、100 Mbpsを超える接続速度をサポートする高性能なルーターを検討してください。
  • 旅行：ポータブルなトラベルルーターは、公共のWi-Fiネットワークへの接続を簡単にします。例えば、家族で旅行中にホテルのWi-Fiに複数のデバイスを接続する際、トラベルルーターを使えば簡単に接続できます。Aircove GoのようなポータブルVPNルーターは、ExpressVPNをご利用の方にVPNによる保護も提供し、公共ネットワークでご使用のデバイス全てを安全に保護します。
• 接続するデバイスの数：同時にWi-Fiを利用するデバイスの数は、全体の速度に影響を与えます。スマートホームなど、多数のデバイスが接続されている場合は、MU-MIMO技術を持つルーターが複数の接続を効率的に処理します。

• 家のサイズとレイアウト：家のサイズやレイアウトも信号の強さに影響します。広い家や壁が厚い家では、メッシュWi-Fiシステムやエクステンダーが必要になる場合があります。

予算を検討する

ルーターを選ぶ際に、大金をかける必要はありません。以下は、ニーズに合った完璧な選択肢を見つけるための一般的なガイドラインです：

• 予算重視（1万円未満）: 小さな家で基本的なインターネットプランを利用している場合、100 USD以下のルーターで十分です。デュアルバンドWi-Fi 5モデルで、いくつかのLANポートを備えたものを探しましょう。
• 価格と性能のバランス（1〜2万円）: 多くの人にとっては、この価格帯が理想です。この価格帯のルーターは価格と機能のバランスが良く、Wi-Fi 5またはWi-Fi 6に対応し、ペアレンタルコントロールやゲストネットワークなどの機能を備えています。
• 高性能・エンスージアスト向けオプション（2万円以上）: 大きな家、多数のデバイス、ゲーマーやパワーユーザーの場合、高性能ルーターが役立ちます。2万円以上の価格帯では、Wi-Fi 6E、トライバンド技術、ビームフォーミング、強力なプロセッサ、高度なセキュリティオプションなどの機能を備えたルーターを見つけることができます。このカテゴリには、メッシュWi-Fiシステムも含まれ、大規模な家やオフィスに対応するために、10万円を超えることもあります。

ISPとの互換性を確認する

完璧なルーターを見つけても、インターネットサービスプロバイダ（ISP）との互換性がないことがあります。ISPとの互換性を確認する方法は以下の通りです：

• ISPに直接問い合わせる：一番簡単な方法はISPに直接問い合わせて、互換性のあるルーターを確認することです。推奨モデルのリストが用意されている場合もあります。
• ルーターメーカーのウェブサイトを確認する：多くのルーターのメーカーがウェブサイトに互換性のあるISPをリストアップしています。互換性チェッカーを探すか、地域やISPに特化したリストを検索してください。
• オンラインレビューを読む：小売サイト、YouTube、テックフォーラムのユーザーレビューには、特定のISPとの互換性問題が言及されていることがあります。これは追加の情報として役立ちますが、通常はISPやメーカーからの確認を優先するべきです。

速度サポートを確認する

選んだルーターが、契約しているISPの速度をサポートしていることを確認してください。これは、ギガビットインターネット（1000 Mbps）などの高速インターネットを利用している場合に特に重要です。最良のインターネット契約をしていても、ルーターがその速度を活用できなければ意味がありません。

サポートされる速度の情報は、購入先の小売店や公式メーカーウェブサイトで簡単に確認できます。

将来的なアップグレードを考えて、少し高性能なルーターを購入することも賢い投資になるかもしれません。将来的にアップグレードを予定している、あるいは高速インターネットが利用できる場所に引っ越す予定がある場合は、より良いスペックのルーターを選ぶと良いかもしれません。

Wi-Fi規格の説明

Wi-Fi規格は少し複雑で、速度、範囲、容量によって異なる規格があります。以下は代表的なものをご紹介します：

Wi-Fi 4 (802.11a/b/g/n)

802.11b/gのような初期の規格は最大54Mbpsの速度を提供します。2009年に導入された802.11nは最大600 Mbpsをサポートし、2.4GHzと5GHzの両方の帯域で動作します。

Wi-Fi 5 (802.11ac)

2014年に登場した802.11acは、干渉の少ない5GHz帯を使用し、HDストリーミングやゲームに適した数Gbpsの速度を提供します。

Wi-Fi 6と6E (802.11ax)

2019年にリリースされたWi-Fi 6は、速度、効率、デバイス容量を向上させ、最大9.6Gbpsをサポートしています。Wi-Fi 6EはWi-Fi 6の拡張で、6GHz帯を利用し、さらに高い性能と低遅延を実現し、帯域幅を多く消費するアプリケーションに最適です。

Wi-Fi 7

Wi-Fi 7は最新の規格で、スループットの大幅な増加、低遅延、複数のデバイスや混雑したネットワーク環境での処理能力向上を目指しています。

まだ新しい規格であるため、デバイスの普及には時間がかかりますが、Wi-Fi 7は無線技術の最先端です。既にこの規格に対応したルーターを購入できますが、標準が完全に確立されるまではすべてのWi-Fi 7の機能をサポートしない場合もあります。

ワイヤレスプロトコルを見る

Wi-Fi規格に加えて、ルーターにはネットワークパフォーマンスに影響を与える追加のワイヤレスプロトコルもあります。一般的に見られる主要なプロトコルには、以下のようなものがあります：

• デュアルバンド vs トライバンド：ルーターが使用する周波数帯の数を指します。デュアルバンドルーターは、2.4GHzと5GHzの両方の帯域を利用します。2.4GHz帯は広範囲に届きますが、他のデバイス（Bluetoothデバイス、電子レンジ、コードレス電話など）による干渉を受けやすいです。5GHz帯は高速ですが、壁などの障害物を通過しにくいため、範囲が短くなります。トライバンドルーターは、もう1つの5GHz帯を追加し、高性能デバイス用に専用帯域を提供しつつ、全体的なネットワークパフォーマンスを維持します。
• MU-MIMO（Multi-User, Multiple-Input, Multiple-Output）： ルーターが複数のデバイスと同時に通信できるようにし、効率を向上させ、ラグを減少させます。特に、多くのデバイスが接続されている家庭やオフィスに役立ちます。
• ビームフォーミング：Wi-Fi信号を接続デバイスに向けて集中させる技術で、信号強度を向上させ、干渉を減らし、より安定した接続を提供します。

メッシュWi-Fi、エクステンダー、またはパワーラインアダプターの利用

ルーターだけに頼らず、他の技術を活用して、家の隅々まで高速で信頼できるインターネットを確保する方法もあります。いくつか例をご紹介します：

• Wi-Fiエクステンダー：Wi-Fiエクステンダーは、既存のルーターの信号を受信し、それを強化して再送信することでカバー範囲を拡張します。比較的手頃な価格で購入できますが、受信する信号の強さに依存するため、再送信される信号の性能が低下する可能性があります。
• メッシュWi-Fi：メッシュWi-Fiシステムは、既存のルーターを完全に置き換えるマルチユニットソリューションです。メインルーターと、家中に戦略的に配置された追加ユニットで構成されており、強力なWi-Fiのカバー範囲を家全体に作り、電波が弱いエリアを排除します。メッシュWi-Fiは費用がかかりますが、複雑なレイアウトや壁の厚い広い家には理想的です。
• パワーラインアダプター：パワーラインアダプターは、家の電気配線を介してインターネット信号を送信します。各パワーラインデバイス間の距離によっては、ワイヤレス設定と比べて遅延が少なくなるため、特にゲームに向いています。しかし、性能は壁の中の配線の質や場所に依存します。

ものによってはLAN（イーサネット）ポートを備えているものと備えていないものがあります。例えば、ゲームコンソールやPCの近くにパワーラインアダプターを設置する場合、イーサネットケーブルで接続することで、遅延を最小限に抑えることができます。この場合、購入するデバイスが有線接続をサポートしていることを確認してください。

ルーターのセキュリティ基準を検討する

あなたや他のユーザーを安全に保つために、ルーターを選ぶ際に注意すべき点はいくつかあります：

• 暗号化プロトコル：最新で最も安全な暗号化プロトコルであるWPA3（Wi-Fi Protected Access 3）をサポートするルーターを選びましょう。WPA3は、古いWPA2標準に比べて大幅に改善されており、Wi-Fiパスワードを解読しようとするハッカーにとって、かなりの障害となります。
• ゲストネットワーク：ゲストネットワークを使えば、訪問者に一時的なインターネットアクセスを提供し、自宅のネットワーク全体や接続されたデバイスにはアクセスさせないようにできます。頻繁にゲストが来る場合、これは非常に有用なセキュリティ機能です。
• VPN統合：デバイスに個別にVPNアプリをインストールする代わりにVPNルーターを使用すると、Wi-Fiに接続されたすべてのデバイスがVPNの恩恵を受けます。ExpressVPNのAircoveルーターは、ExpressVPNソフトウェアが組み込まれており、設定は5分で完了します。VPN機能を使用するにはExpressVPNのサブスクリプションが必要です。
• ペアレンタルコントロール：家に子供がいる場合は、ペアレンタルコントロールを備えたルーターを検討してください。これにより、特定のウェブサイトへのアクセスを制限したり、インターネットアクセスの時間をスケジュールしたり、子供に安全なオンライン環境を提供するためにコンテンツをフィルタリングしたりできます。
• ファイアウォール：ファイアウォールは自宅のネットワークとインターネットの間に障壁を作り、送受信されるトラフィックをフィルタリングし、潜在的な脅威をブロックします。ほとんどのルーターにはファイアウォールが内蔵されていますが、一部には高度なセキュリティを提供するものもあります。